シャープのAIoT家電を防災に活用する「フェーズフリー防災」についてNHKワールド JAPANより取材を受けました

Smart Appliances & Solutions事業本部
Smart Life事業統轄部

12月13日(金)、AIoT家電を活用した防災への取り組みについて、NHKワールド JAPAN※1による取材が八尾事業所にて行われました。

オープニングは八尾事業所の芝生広場から撮影

※1 NHKワールド JAPANはNHKの国際サービスです。テレビ、ラジオ、インターネットを通じて、世界に向けて多言語で情報を発信しています。

「AIoT」はシャープの造語で、「AI(Artificial Intelligence:人工知能)」と「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」を組み合わせたものです。「人と社会に寄り添うIoT」をコンセプトに、単に家電がインターネットに接続するだけではなく、日常の機器の利用を通じてその人の生活パターンなどを学習することで、ライフステージや時代に応じて刻々と変化する生活課題・社会課題を解決する、お客様の真のスマートライフの実現に向けて全社で取り組んでいます。
今回は、数ある取り組みの中から、AIoT家電による発話機能の防災活用について取り上げていただきました。

リポーターはタレントのレミ・ダンカンさん。また、国立研究開発法人 防災科学技術研究所の取出新吾さん(社会防災研究領域 総合防災情報センター 副センター長。 研究内容はこちら)がゲストとして登場し、シャープと連携して研究している、「AIoTを利用したフェーズフリー防災」について説明いただきました。
(関連記事:AIoT家電の防災活用の取り組みが、「PHASE FREE AWARD 2023」で「オーディエンス賞」を受賞

八尾事業所 AIoTショールームにて 撮影について打ち合わせ中

■「フェーズフリー」と防災
「フェーズフリー」とは、身のまわりにあるモノやサービスを「いつも(平常時)」と「もしも(災害時)」というフェーズ(社会の状態)で区別せず、日ごろから生活の質を向上させ、いざというときは私たちの生活や命を守ってくれるものにしようという考え方のことです。
シャープの家電に搭載されているAIoT機能を活用すれば、日常生活が便利になるだけではなく、特別な備えをしなくても家電を利用するだけで防災に役立てられる「フェーズフリー防災(備えない防災)」が可能になります。

■「いつも(平常時)」のAIoTは、より快適な生活をするためのサポーター
家電がAIoT対応となることで、「家電の操作履歴」や「使う人の生活パターン」のデータを分析・学習し、家電を家族にぴったりの“パートナー”へと進化させることが可能になりました。その時に役立ちそうな機能やサービスを音声で提案したり、環境や好みにあったモードを自動運転中に賢く選択するようになったりと、より便利に家電を使うことができるようになります。
また、スマートフォンアプリ「COCORO HOME」を使うことで家電同士の連携も可能に。冷蔵庫がお洗濯の終了を音声でお知らせしたり、寝る前の消灯を空気清浄機が検知しエアコンを自動でお休み運転にしてくれたりするなど、AIoT家電全体で日々の生活課題を改善してくれます。

AIoT家電の連携について撮影中 
お洗濯が終わったことをテレビがお知らせしてくれます

■「もしも(災害時)」の時はAIoTで防災・減災
地震や風水害などの「もしも(災害時)」の時、まず考えなければならないことは安全の確保です。
災害時の情報源のひとつとして使用されるものに防災無線がありますが、豪雨など気象条件によっては、雨音で防災無線の音声が聞こえにくくなることがあります。AIoT家電は発話機能を利用して任意の音声メッセージを発話することができるため、気象条件に関わらず、ご家庭内で確実に防災・災害情報を伝えることができます。2023年にはつくば市で家電による情報伝達の実証実験が行われ、情報伝達の手段として住民・自治体の双方で、その有効性を確認することができました。
今回の取材ではAIoTと発話機能搭載の空気清浄機を使い、防災情報の発話実験を実演しました。

防災情報の発話機能についてレミさんに説明する SAS事業本部 Smart Life事業統轄部 Platform事業推進部 田中さん

災害が起こってしまった後に重要になるのが被害状況の把握です。被災状況によっては陸路・空路・海路のいずれも使えず、現地の状況把握に時間を要するケースがありますが、AIoT家電の使用状況のデータ※2を確認することで、地域別の停電状況を推測し、被害状況把握の一助として期待されています。
2024年1月1日に発生した能登半島地震では、AIoT家電の稼働率を表すデータが、地域ごとの被害状況との類似が見られたとのこと。また、AIoT家電のデータは郵便番号単位で把握することができるため、詳細な状況把握への活用が期待されています。そうしたAIoT家電のデータを自治体などが活用することで、減災につなげることができるのです。

※2 データは個人が特定できない形で活用されています。

■AIoT家電を活用した「備えない防災」
日本は災害大国であり、防災への対応は不可欠。SAS事業本部 Smart Life事業統轄部は3年後の社会実装を目指して研究を進めています。AIoT家電が特別な手間やお金をかけない「備えない防災」の主役となる日も、そう遠くはないのではないでしょうか。
取材内容は、2025年1月にNHKワールド JAPAN 特集番組「BOSAI」内にて放映予定です。

■放送スケジュール
1月25日(土)14:40~、27日(月)2:40~、7:40~、28日(火)17:45~の計4回予定

下記URLおよびスマホアプリから視聴可能です。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/live/

放送後は下記URLでのオンデマンド配信も予定されています。(開始日は未定です)
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/tv/bosaiscience/

レミさんがお持ちのクッションも実はフェーズフリーに対応 非常時は寝袋になります
レミさん(左側)と防災科研の取出さん(右側)と発話デモを行った空気清浄機で記念撮影
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