【新任役員紹介】中野 吉朗さん

執行役員 CDO (Chief Digital Officer)の中野です。
シャープの再成長を実現するためには、ITシステムの刷新と全社的なDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が不可欠です。特に、全社に蓄積されたデータをいかに活用し、ビジネスに結びつけていくかが、今後の大きな事業機会になると確信しています。
私は、シャープのDXを推進する責任者として、全社を俯瞰しながら、会社の持続的な成長を支える仕組みを見極め、迅速に導入していくことを使命としています。
一見するとCDOの職務とは離れているように思われるかもしれませんが、「品質向上」も私の重要なミッションの一つです。これまでアナログ情報に依存していた品質管理業務に、デジタルデータを活用することで、DXを通じた品質向上が可能になります。これは、シャープブランドの信頼性強化にも直結する取り組みです。
当社はこれまでIT投資を抑制してきた経緯があり、現在使用しているシステムは限界を迎えつつあります。古いツールでは競争に勝てません。さらに、社内には従来の慣習に基づいた業務手法も残っており、環境と意識の両面での改革が急務です。
他社にキャッチアップするためにも、社内の基幹システムの刷新を早急に進めるとともに、従業員一人ひとりが「仕事の革新」に取り組める環境を整備していきます。
また、社外向けのサービス基盤、たとえば「COCORO STORE」や家電連携サービスなどに使用されているシステムは十数年前に構築されたものであり、新たなサービス展開に制約を与える可能性があります。これらの基盤も順次改修を進めていきます。
要約すれば、私の使命は「DXを推進すること」、そしてそのために必要な「基盤を構築すること」です。
将来的には、シャープの社風に合った形でカスタマイズされた「シャープ流データドリブン経営」を確立したいと考えています。これは、経験や勘に頼るのではなく、データに基づいて意思決定や行動を行う経営手法です。
「データドリブン経営」は一朝一夕に実現できるものではありませんが、私がCDOを務める間に、その具体像を皆さんとともに描き、実現への道筋をつけていきたいと思います。
最後に、ITシステムをはじめ、皆さんが日々使用する業務ツールは、優先度を見極めながら順次進化させていきます。従業員の皆さんにも、仕事の進め方を見直し、業務のスピードと質の両立を目指していただきたいと願っています。
略歴
趣味
昔はテニスやスキーが趣味で、仕事が一区切りつくと、ニセコに一人でフラッと出かけていました。雪質が良くて滑っていて気持ち良かったです。通信事業関連の仕事をするようになってからは、付き合いもありゴルフをするようになりました。最近はゴルフばかりしています。
好きな言葉
「志(こころざし)有る者は事竟(つい)に成る」という漢文の言葉がお気に入りで、仕事をする上で大切にしている考え方です。“何事をするにしても高い志や意思がないと成し遂げられない”という意味があります。