8Kの映像美は、モノづくりに影響を与えるか
2018年9月5日
リアルにつくり込んだコンピュータグラフィックス(以下、CG)を、8Kで表現する。モノづくりの現場で、8Kの映像美が拡がろうとしています。
8月31日(金)に、東京都港区台場にあるグランドニッコー東京 台場にて、設計に使用するCADソフトウェア「AutoCAD」などを開発するオートデスク株式会社さま主催の「Autodesk University Japan 2018」が開催されました。会場では、設計やデザイン、エンターテインメントなど、幅広い分野で使用される最先端のCG技術が紹介されました。
8Kに映る車のデザインを、自由に、即座に変える
オートデスクさまの3Dビジュアライゼーションソフトウェア「Autodesk VRED」は、自動車などの設計データを、CGとしてリアルに描画するものです。会場では、当社の8K映像モニター<LV-70002>を展示いただき、緻密につくり込んだCGをリアルタイムに描画していました。
“リアルタイムに描画する”とは、CGで作成した自動車などの3Dモデルを、角度を変えて見たり、色や素材を変えたりと、映像を自由に操作できるということです。例えば、塗装の色が明るすぎると感じたら、色を変えてチェックする。そんなデザインの議論ができます。
オートデスクさまのご担当の方は、8Kの良さをこうおっしゃっていました。
「塗装技術のひとつに、金属の表面にフレークと呼ばれる金属の粉を吹きかけ、その上からコーティングするものがあります。そうすることで、独特の色合いや質感に仕上げるのですが、これまでそのフレークを映像として表現することは困難でした。ところが8Kで描画すると、フレークが忠実に再現でき、より実物に近い塗装のイメージを共有できます」
デザイナーがイメージしたものを、開発チームに正確に伝えることができる。言葉で表現することが難しい色味や質感も、8Kは表現します。
3Dモデルをご覧になった来場者からは、「こんなにリアルなCGは初めて見た」「お客様へのデザインの提案にぜひ使いたい」との声をいただきました。
他にも、会場には面白い展示がたくさんありましたので、2つご紹介したいと思います。
1964年の渋谷駅とその周辺を自由に歩く
「1964 TOKYO VR」は、1964年の東京の様子をCGで再現するプロジェクトです。展示ブースでは、当時の渋谷駅とその周辺を散策できるVR体験が行われていました。
当時の渋谷駅周辺の航空写真や、独自に集めた写真をもとに、オートデスクさまのソフトウェア「RECAP」などを使用してつくられたそうです。
本来は、ドローンで地形を撮影して3Dモデルを作成するソフトウェアですが、1964年当時の白黒の航空写真から3Dモデルが制作されました。情報量の少ない白黒写真での再現は非常に難しいそうですが、WEBサイトなどで募集した当時の写真なども合わせて、街並みが再現されています。
1964 TOKYO VR
https://1964tokyo-vr.org/
中高生のロボット世界大会で多数のルーキー賞を受賞
こちらは、千葉県の中高生チーム「SAKURA Tempesta」のブースに展示された競技ロボットです。
中学3年生から高校3年生までを対象としたロボットの世界大会「FIRST Robotics Competition」が、今年も4月にアメリカのデトロイトで開催され、「SAKURA Tempesta」はルーキー賞「Rookie Inspiration Award」などを獲得しました。
設計したのは、ハードウェア開発を担当する立崎さん。小学校3年生の頃から現在まで、計6台のロボットを製作。昨年作成された、ご自身と同じ背丈ほどの給仕ロボットを見せていただきました。以前は、設計図を手書きしていましたが、オートデスクさまの「FUSION 360」を使うことで、設計の効率が大幅に上がったそうです。
Sakura Tempesta
https://sakura-tempesta.org/
その他にも、様々な展示から、モノづくりの現場で使われている最先端のCG技術を見ることができました。
デザイナーが思い描く理想を、8Kの映像美が表現する。イメージと実物とのギャップを埋めることができれば、モノづくりもより一層加速しそうです。
(広報担当:M)
SHARP 8K Ecosystem
http://www.sharp.co.jp/brand/vision/8k/
Autodesk VRED
https://www.autodesk.co.jp/products/vred/overview
1964 TOKYO VR
https://1964tokyo-vr.org/
Sakura Tempesta
https://sakura-tempesta.org/
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