こんにちは、広報のUです。
2月もそろそろ半ばに差し掛かり、春の進級が目の前に迫ってきました。春から小学生になるお子さんをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。先日友だちと会話していて、「最近は小学生もパソコンの授業があるのよ」といった話を聞きました。 私が小学生だった当時は、高学年になったときに2人で1台のパソコンを交代で使う授業がありました。それが今や1人1台。時代の流れに驚いています。
そこで今回はシャープの関係会社であるDynabookが、昨年11月に教育機関を中心とする法人向けモデルとして発売した、「Dynabook Chromebook C70」をご紹介します。 (本機は法人向けモデルであり、一般向けには販売しておりません)

生徒1人に1台を目指した「GIGAスクール構想」、次のステージへ
文部科学省は2019年5月から児童生徒1人につき1台の端末を配備し、教員や子どもたちの力を最大限発揮させ、ひとりひとりの個性に合わせた教育を実現することを目指す取り組み「GIGAスクール構想」を進めています。 5か年計画の第1期が2023年度に完了し、2024年は第2期が始まる節目の年でした。今期より学習用端末の要件が一部変更されており、各PCメーカーはその要件を満たす新モデルを順次投入してきました。
この「GIGAスクール構想」第2期にDynabookが発売した「Dynabook Chromebook C70」の特長は「とことん子ども目線」。子どもが使っても壊れにくい丈夫さと、使いやすさを追求しました。そのこだわりと商品開発の秘話について担当者の林田に話を聞きました。

―「Dynabook Chromebook C70」はどのような背景で開発されましたか。
Dynabookは「GIGAスクール構想」第1期がスタートした2021年5月に「dynabook K50/K60」を発売し、全国の自治体や学校に約100万台を採用していただきました。その際にご好評をいただいたのが「バッテリーの持ちの良さ」です。

一方で想定外の扱い方をされるケースについても現場からフィードバックをいただいています。「GIGAスクール構想」第2期ではさらに改良を重ね、「全国のすべての子どもたちが学べる環境を提供する」という理念のもと、「とことん子ども目線」という方針を掲げ、これに対応したのが「Dynabook Chromebook C70」です。
―「Dynabook ChromebookC70」の特長を教えてください。
大きく分けて3つのポイントがあります。
① 子どもにとって使い勝手が良いこと
② 予期せぬアクシデントから守れる頑丈さ
③ 長く使い続けられること
それぞれについて順にご説明します。
①子どもにとって使い勝手が良いこと
当社の「Dynabook Chromebook C70」は画面とキーボードドックが外れる2in1デタッチャブルタイプです。キーボード部分がくるっと360°回転するコンバーチブルタイプではなく、完全に取り外すことができるため、タブレットとして手軽に使用することができます。例えば、体育の授業でカメラ機能を使って自分のフォームをチェックしたり、校外学習で見学先を撮影し、その記録映像を使った発表をしたりと、利用の幅が広がります。

簡単に持ち運べるように、ただ取り外せるだけでなく、重量にもこだわっています。先生方から多くいただく要望は「軽いこと」。当社の「Dynabook Chromebook C70」はタブレット部分で約563gと、600mlの飲料水のペットボトル1本分よりも軽いんですよ。

その軽さのおかげでどこでも持ち運びができ、自宅での学習も可能になります。
―実際に使われる場面として、体育の授業や校外学習を挙げていましたが、そのような活用方法はどうやって調査するのでしょうか?
全国の拠点にいる営業担当が、実際に現場に足を運び、先生方のお話を伺っています。子どもたちが予想外の使い方をすることや、授業や校外学習での活用方法、現場で直面する課題など、リアルな声を聞いて開発に活かしています。
次は前回のモデルからさらに改良を重ねたところです。
②予期せぬアクシデントから守れる頑丈さ
前モデルの開発後、我々が驚かされたことはやはり「子どもが使うとどうなるのか」ということでした。本モデルでは「いかに壊れにくく、耐久性を上げるか」という点に力を注ぎました。
(1) 四隅だけでなく、本体外周を覆う【熱可塑性ポリウレタン】
ゴムのようにしなやかな弾力性と硬質プラスチックのような強さを併せ持つTPU(熱可塑性ポリウレタン)で本体の外周を覆うことで、落下などの衝撃に対する堅牢性を高めています。さらにTPU自体が柔軟性を持ち滑りにくい素材のため、手になじみ、またつかみやすくなっています。

◆外周を覆っている幅にもきちんとした意味が
落としたとき、角からひび割れが起きやすいことから丸みをもたせ、さらに13mmの幅で外周を覆っています。タブレット部分の画面は外側の幅が太く、昨今の狭額縁デザインとは違って見えますが、ここを太く覆うことで強度を上げています。また角に丸みをつけているのも落下時などにコーナー部分からの衝撃を効果的に吸収し、力を分散させることで、本体内部への影響を緩和するためです。色合いもなじみやすいものを選んだ結果、親しみやすいデザインとしても評価をいただいています。
またアメリカ国防総省制定「MIL規格」に準拠した過酷な耐久テストを実施しています。

(2)入力しやすいキーボード
キーキャップは、日々の使用による摩擦や強い力が加わると外れやすくなるため、左右に突起(アンカー)を設けて外れにくくしています。また、キーピッチ15.7mm、キーストローク1.4mmでしっかりとした打鍵感があり、キートップの印字も見やすく配置しています。

(3)使い勝手に配慮されたインターフェース
今、みなさんがお使いのノートPCのUSBポートは、ほとんどがキーボードの側面に配置されていると思います。しかし、その部分に配置すると起きてしまうのが「鉛筆の芯や消しゴムのカスの混入」です。それを防ぐためにすべてのコネクタはタブレット左側中央に集約しました。

最後は従来機種でも評価が高かった、バッテリー持ちの良さです。
③長く使い続けられること
本機のバッテリーは約15時間駆動※1で長時間の使用が可能です。学校で端末を使用する時間は1つの授業で数十分、それを1日に何度か、というサイクルで、大人が仕事で毎日1日中使用する状況とは異なります。そのため、出来るだけ長く駆動して、充電回数が少なく済む方がバッテリーの劣化を抑えることができるのです。
また「Dynabook Chromebook C70」には「お急ぎ30分チャージ」という機能が搭載されており、30分の充電で約40%※2まで回復することができます。学校に着いてから、確認したら充電ができていなかった!という非常事態にもサッと充電して使うことができます。またその後充電し続けたとしても40%までは高速、以降は段階的に電流を下げて充電を続けることにより、スピーディに充電しながらバッテリーを長持ちさせることができます。

その後は緩やかに充電していきます(右図)
- ※1 Google Chrome OS Power LoadTestを使用して測定されています。
- ※2 PCが電源OFFまたはスリープ時にバッテリー残量が0%の状態から充電した場合の数値。バッテリーは消耗品であり、バッテリー充電時間に対するバッテリー駆動時間は、バッテリーの経年劣化によって変化します。
以上、大きく3点に分けてご紹介しましたが「Dynabook Chromebook C70」にはまだまだこだわった特長があるのでご紹介します。
◆ディスプレイにはノングレア液晶を採用
教室の照明や校外での明かりに画面が反射しにくく、見えやすい液晶にしました。

◆カメラはアウトカメラ(約500万画素)とインカメラ(約200万画素)を搭載

スマートフォン同様、外と内、両面にカメラを搭載することで多くのシチュエーションに対応しています。また撮影していることが外から視認できるようにカメラの横にランプを搭載しました。(使っていると青く光ります)

◆安定したバランスで自立
キーボードドック接続時には背面のキックスタンドなしで自立することができます。これは、キーボードやバッテリーの位置を見直し、重心を低くすることで実現しています。机からの落下リスクも低減する他、入力操作も安定します。

自立しているためギリギリに置いても安心。
◆快適な手書き入力
USI(Universal Stylus Initiative)規格に対応した充電式USIアクティブ静電ペンを採用。4,096段階の筆圧感知により、ペン先の繊細な動きも検知して、小さな文字でも思いどおりに表現できます。さらに、キーボードドック右側面に、ペンの収納場所として充電もできる「ペンガレージ」を備えました。

―開発していて難しかったところはありますか?
2in1デタッチャブル端末を開発するにあたって、タブレットの脱着事故を防ぐためにどうやって装着するのが良いか検討を重ねました。またお使いいただくのは子どもなので、簡単に正しく装着できることがマストでした。そこで採用したのがマグネット装着です。

マグネットはキーボードドックとタブレットを近づけると、簡単に装着することができます。ただマグネットは磁気が強すぎると外れにくくなり、指を挟んでしまう恐れがあり、弱すぎると外れやすくなるので、調整が非常に難しかったです。

―これは失敗したなーということがあれば教えてください。
あまりないんですが(笑)強いて言えば、本製品は2in1のデタッチャブルですが、見た目が普通の小さいノートパソコンに見えてしまうことでした。
展示会場にそのまま展示しておくだけでは画面部分が外れることが分からない方が多くいました。それで外したキーボードドックを180°回転して取り付けて展示するなど様々なアレンジを行いましたね。
―キーボードドックは向きを変えて取り付けができるんですか?
そうなんですよ!取り外したキーボードドックを反対側に取り付けるとテント式にもできて、閲覧だけに使うとき立てることができるんです。

付け替え可能なことも魅力のひとつなので、よりしっかりとお伝えしてきたいと思います。

―では最後に、今後子ども向けのパソコンで進化させたいところを教えてください。
さらに現場からのフィードバックを重ね、誰ひとり取り残さない学びが実現できるデバイスで、現場の先生の声に応えることができる学習用端末の開発を引き続き目指していきたいと思います。
―ありがとうございました。
以上、営業担当から「Dynabook Chromebook C70」のさまざまな魅力をお届けしました。
さらに、こちら主に小学生向けということで、実際に小学生の子を持つ社員にも感想を聞いてみました。

子どもの使いやすさにとことんこだわった「Dynabook Chromebook C70」、学びの環境をより豊かにするために想いを込めて作りました。教育現場での実績を基に、子どもたちが安心して使える設計が施されています。この製品が、未来を担う子どもたちの学びをサポートし、可能性を広げるお手伝いができれば幸いです。
また「dynabook」ブランドは昨年、誕生から35周年を迎えました。『日経コンピュータ』(日経BP発行)の「パートナー満足度調査」で、法人向けPC部門と「顧客満足度調査 2024-2025」のクライアントパソコン部門で第1位を受賞するなど、高い評価もいただいています。
引き続き高品質な製品を提供して、利便性の向上に貢献していきます。今後もDynabookのおすすめパソコンをご紹介していきます!ぜひご期待ください!
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今、自分の子どもが使っている端末よりも軽く感じました。取り外しが磁石でできるため、簡単に取り外せて良いと思います。授業参観などで実際に使用している様子を見ると、子どもたちの使い方にはヒヤヒヤすることも多いです。そのため、耐久性を向上させるために周囲を異なる素材にしたり、角を丸くしたりしている点に魅力を感じました。異素材を使用することで2トーンカラーのデザインになっており、黒やグレー一色の端末よりも可愛らしさがあり、愛着も湧きそうです。これなら大事に使ってくれそうだと思います。