シャープの特例子会社であるシャープ特選工業は、社会貢献活動の一環として「キャリア教育支援活動」を2012年4月から実施しています。活動内容として、職場の見学、職場体験実習、支援学校への出前授業の3コースがありますが、今回、2020年7月~2021年3月の期間限定で、新たに「オンライン出前授業」を始めます。
コロナ禍でも変わらず、前向きに!就労をめざす皆さんを応援します!!
シャープ特選工業には、毎年、約600名の方が職場見学に来られ、約160名の方が職場体験実習をされます。実習生さんがいつも職場にいる光景が、シャープ特選の日常です。これに加え、全国の支援学校約30校に出前授業を実施しており、日々、社員が講師として飛び回っています。
しかし、今年の3月末頃からその日常に変化が生じ、実習生さんの席は空席、一方、講師社員は社内の席を温める姿が目立ちはじめました。感染拡大防止のため、見学や職場体験実習の日程先送りのご希望が相次ぎ、ふだんは年度初めに申し込みが集中していた出前授業も、実施時期を改めて検討したいとのご連絡が多く寄せられました。各学校では、限られた期間内に例年通りキャリア教育を実施する必要があり苦慮している、という先生方のお声を耳にするようになりました。
このような状況の中、教育機関等で障がいのある生徒さんへの就労支援活動を継続、促進したいとの想いから、「出前授業をオンラインで実施しよう!」との発案で始まりました。シャープ特選工業の出前授業は、グループワークを通してチームワークの大切さを学んでもらうものや、講師の社員と生徒さんがやりとりを進めながら、働き続けるために必要な力について考える講義などが中心です。講師と生徒さん、あるいは生徒さん同士がお互いの呼吸を感じながら行う授業です。そのため、オンラインで実施するにはどんなテーマがよいのか、授業形式はどうするのか、配信方法は? などなど、課題山積の中で取り組みがスタートしました。しかし、「一日も早く生徒さんに出前授業をお届けしたい」との想いから、担当チームが試行錯誤を繰り返しながらも、一気に仕上げました。

オンライン出前授業用の撮影風景

聴覚支援学校向け授業の動画撮影風景
聴覚障がいのある社員の手話に合わせ、健聴者の社員が音声を録音しています
オンライン出前授業でも、豊富な経験に基づくカリキュラムを作成
作成したカリキュラムは、「企業として」伝えることに留まらず、これまで多くの先生方、生徒さんたちと共に豊富な経験を積んできた「シャープ特選工業だからこそ伝えることができる」カリキュラムにしようと考えました。2012年の活動開始以来、各学校の先生方から頂戴した、「こんな話を企業から生徒にしてほしい」という数々のご要望や、職場体験実習参加者の事前準備も含めた取り組みなどを参考に、次の2つのテーマを作成しました。
テーマ1:「働く」ことの意味を学ぶ
「働く」ことは、自分はもちろん周囲の人々も幸せにする活動である、ということを伝えていきます。また、多くの人が働くことで自分達の生活が成り立っていることも踏まえて、「働く」ことの価値観を学んでいただきます。日々の生活が働く力を養い、就労への準備に繋がることを、行動レベルの事例を踏まえてお伝えします。
テーマ2:実習前の取り組みとして、「目的意識を持つ」ことについて学ぶ
各支援学校のキャリア教育では、必ず職場体験実習を行い、その実習前に取り組んでおくべきことについて学んでいただきます。このテーマでは、生徒さん自身が「今できていること」などを整理し、ワークシートを活用して、実習に向けて目標を設定できるようにしています。学校での時間も含め、日常生活で「できていること」「これから頑張ること(課題)」を整理し、実習目的について自己理解を促します。生徒さんにとって企業実習は、初めての場所で知らない人と仕事をする体験であり、あまり気が進まないかもしれません。しかし、「目的を持って取り組む」ことで、短期間の実習でも達成感を得ることができ、最終日にはたくましく成長した姿を見せてくれる生徒さんもいます。

実習前の取り組みとして、「目的意識を持つ」ことについて説明

カリキュラムは、イラストと短い文章で伝えるように工夫しています
オンラインで広がる新たな出会いに想いを込めて
これまでは、全国の聴覚支援学校と大阪府内の各支援学校を対象に出前授業を実施してきました。しかし、今回、オンライン出前授業を展開することで、従来ご案内できていなかった地域の支援学校にもご活用の機会を持っていただけることとなります。カメラの向こうに広がる新たな出会いを想像しながら、ひとりでも多くの障がいのある方の就労の一助となるようにと、想いを込めて授業を収録しました。

カメラの向こうにいる生徒さんたちを想像しながら、撮影しました。
女優ライトで表情も明るく、きれいに撮影できました。
「働くこと」は「幸せなこと」である
大阪府心身障害者雇用促進協議会の初代会長を務めていたシャープの創業者 早川徳次は、その会報誌の創刊号で「私は思う。誰も彼も幸せであるためには、誰も彼も適職を持つということである。」という言葉を遺しています。「適職を持つ」取り組みの一助となるキャリア教育支援活動は、人が仕事をすることで「幸せ」になるお手伝いをする取り組みだと思います。この「働くこと」は「幸せなこと」であるという価値観を共有する活動を、オンライン出前授業でも継続できるように、シャープグループとして創意工夫を重ねています。その一員として働けることに、幸せを感じています。
(シャープ特選工業:I)
関連サイト:オンライン出前授業始めました!(シャープ特選工業株式会社)
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