煙のたたない魚焼き器って?
2014年10月8日
9月25日に、焼き料理と蒸し料理を同時に調理することができる
ウォーターオーブン ヘルシオ<AX-XP100>を発売しました。
広報部ブログでは、さんまの塩焼きと松茸の茶わん蒸しの同時調理にチャレンジしています!
⇒ 発売前のウォーターオーブン ヘルシオを使って、秋の味覚を堪能!
「昔はどのように魚を焼いていたのだろう」との疑問がふと浮かび、
当社が昔発売した魚焼き器について調べてみました。
フィッシュロースター(電気魚焼き器)
当社は1959年(昭和34年)に、煙のたたない魚焼き器としてフィッシュロースター(電気魚焼き器)を発売しました。
当社第一号 フィッシュロースター(電気魚焼き器) <KF-650>
一番の特長は、下から火で熱するのではなく、フタにヒーターが付いている点です。
上から熱を加えることで、魚から出る脂がヒーターに落ちることがなく、煙を出さずに調理することができます。
ヒーターに魚の脂が垂れないので、掃除も簡単です。
価格は2,380円。当時の高卒の国家公務員の初任給が6,700円ですので、
初めての給料で両親にプレゼントするには、少し勇気がいる値段ですね。
魚を焼くイメージ(当時の資料)
昭和34年12月の社内報に、この製品の開発を率いたOBの方のお話が載っていました。
当時の様子が伝わってくるものですので、当時の文章のままご紹介させていただきます。
<昭和34年12月社内報 一部抜粋 (当時の文章をそのまま抜粋しています)>
「或る夜遅くなる予定の会合が案外早く済み帰宅した。食事の準備をしていなかつた家の者が慌てて用意をし始めた様で魚の焼く匂いと共に煙が室内に充満し始めた。窓を開けたが煙は一向に出ない。此の煙だけでも何とかならないものだろうか、若し苦労せずに楽に焼けたら家庭の者も随分助かる事だろう。
~(省略)~
「魚を焼くときに煙が出るのは、火の上に油が落ちて燃えるからだと思う。魚の油を火の上に落とさない方法はないものだろうか、何か便利な装置は出来ないか研究して欲しい」
このヒントに同意してくれたものの、これが実現する迄には技術部の者も少なからず苦心を重ねた様です。色々な魚を買つて来ては、日夜研究が進められた。相当な期間を費してしばらく「うまく焼けました」と焼魚を持つて報告に来てくれた。
~(省略)~
発売当時は果たして需要があるものかどうか半信半疑でありましたが、次第に世間に認められて、当初月産三千台であつたものが五千台、一万台と増加し現在では実に月産十万台を数えて居ります。
今ここで改めて思い起こして見ると、一つのヒントを実現させる迄には数々の障害があり、その障害を取除くためには、実に多くの人の努力の賜により始めて達成されるものだという事をしみじみ感じさせられました。」
<抜粋終わり>
魚を焼くときに出る煙と匂いには、昔から苦労されていたのですね。
生活をより便利にしたいという熱い想いが、良い製品を創り出す原動力であると改めて感じました。
(広報担当:M)
奈良県天理市にありますシャープミュージアムには、今回紹介したフィッシュロースターの他にも、
様々な製品を展示しております。ぜひご来館ください。
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